Friday 29 July 2011

フィンランド語の発音

発音について語るほどの知識も情報も持ち合わせていないので,Wikipediaのフィンランド語の項目を読んでいて思いついたことを書いてみる.


母音(a,u,o,i,e,ä,ö,y)

  • 個人的にはa,u,oの後舌母音の発音が難しい.ほぼ日本語と同じ発音でいいと言われてる(uはちょっと違うか)けどそれだとフィンランド語っぽくない.目下研究中.
  • 次に,i,e.これは日本語と同じでいいでしょう.
  • ä,ö,yはi,eと合わせて前舌母音というそうだけど,これは意外と練習すればできるようになるので簡単.首絞められた状態でア,オ,ウって言う感じ.
  • ä,ö,yの中ではたぶん,「ア」が一番難しい.yöyöyöyöyöyö…と繰り返して感じをつかんで合間にäをはさんでみるとうまくいくと思う.
  • Wikipediaにyの説明で「"i" の舌の位置のまま、唇の形を "u" にして発音」とあるけどあくまでも出す音は「ウ」なので「イ」にならないよう注意した方がいい(と思う.独断).

子音(b,d,f,g,h,j,k,l,m,n,p,r,s,t,u,v,w)

  • いくつか注意点がある他は前のエントリーの「読みかた」で充分かなと思ってる.
  • 注意点としては前のエントリーでも書いたけど,juはジュじゃなくてユ,tuはツじゃなくてトゥ.
  • それと,rは巻き舌.頑張りましょう.でもできなくてもフィンランド語をあきらめないで.要は「L」にならないように頑張ればいいんだと思う.
  • nkとngはよくわかってないしうまく書けないけど,日本語のようにはっきり分けずに半濁音みたいに発音する.ngの例としてはサザエさんの「んがっんごっ」なんかうまく発音できてると思う.違う?(8/1追記)

アクセント

  • フィンランド語の単語は必ず語頭にアクセントがある.
  • Wikipediaでは強弱アクセントと書いてあるけど,素人から見るとちょっと誤解を招くように思う.確かに日本語のように高低アクセントで単語の区別をするわけではないけど,付けるアクセントは強い音ではなく高い音だ.
  • うまく書けないので,このエントリーの最後にあるリンク先で試してみてほしい.

私の知識ではこれで精一杯だなあ.ここから先はフィンランド語あるあるw.

フィンランド語話者は濁音が清音化する傾向がある.例えばpankki(銀行)という単語.英語だとbank.もとはドイツ語か何語かわかんないけど,とりあえずbがpになってしまっているのはわかる.他にもギター(英語だとguitar)がkitaraとか.ちなみに単語の格変化では外来語とフィンランド語で変化の規則が違うので,こんな風になんとなく見分けが付けられるのは結構メリットだったりする.

かわいいのはtsの発音.他の音(tarvitseとかmetsäとか)はツなのになぜがtsuだけ「チュ」と発音する人が多いらしい.私の知ってる人もkutsutaanを「くちゅたーん」と発音する.かわいいので思わずひらがなで書いてしまった.


発音が聞けるサイト

  • Acapela Text to Speech Demo
    • 入力した単語や文章(長さ制限あり)を発音してくれるサイト.それなりに自然な感じの発音が聞ける.
    • 「SELECT A VOICE」のプルダウンメニューで「Finnish」を選んで「TYPE YOUR TEXT HERE」に発音して欲しい単語や文章を入力し,「SAY IT」ボタンを押す.
  • Forvo
    • それぞれの言語の話者が発音したものを聞ける.話者の居住地も見られる.希望の単語がなければリクエストもできる.

Thursday 28 July 2011

フィンランド語の綴りの読みかた

このエントリーでは単語の「読みかた」を説明するつもりなので「発音」はまた別のエントリーで書こうと思う.単語の読みかたと発音を区別するという考えは,稲田晴年著「フランス語の綴りの読みかた」という本に書いてあったことなので,その本のまえがきをちょっと引用してみる.

この本で扱うのは単語の「読みかた」であって,「発音」ではありません.初心者が「フランス語の発音は難しい」という場合,「発音」ではなく「読みかた」を指していることが多いようです.

ちょっと省略して次の段落へ.

たとえば,pourという単語は「プール」と読み,「ポウア」でも「ポウル」でもありません.発音記号では[pur]と表記されます.もちろん「プ」と[pu]は違うし,「ル」と[r]も違います.しかし「プール」から出発して発音を練習すれば[pur]になりますが,「ポウア」や「ポウル」ではどんなに練習しても間違った音にしかなりません.

よく諸悪の根源のようにいわれるカタカナ表記だけど,ここまですっぱり割り切ればそんなに悪者でもなさそうだ.個人的には,巷にあふれる固有名詞のカタカナ表記もこの考えに基づけばもう少しまともなものになるんじゃないかなんてことも考えたので,このエントリーの最初に紹介してみた.

とはいうもののこの考え方も,私が知っている(正確にはかじった^^;)範囲でいえばフランス語,フィンランド語,スペイン語,イタリア語に限った話であって英語には通用しないと思うし,こういう理解をすっ飛ばして発音を習得してしまう頭脳の持ち主もいらっしゃるから万能ではないでしょう.もちろん引用したまえがきも「フランス語の綴りの読みかた」のものなのでその辺ご理解のほどを.

そしてもう一点.私はフィンランド語の専門家ではありません.また,大学で勉強したわけでも留学したこともありませんのでそちらの方もご理解のほどよろしくお願いいたします<(_ _)>.

ということでいよいよ本題のフィンランド語の綴りの読みかた.(7/30若干追記&訂正有)

  • フィンランド語の音はだいたい子音+母音でできていて,基本はローマ字読み.
  • 母音の読みかた
    • 母音はa,i,u,e,o,ä,ö,yの8個.
    • åもあるけどスウェーデン語由来の単語でしか使わないのでとりあえず考えない.
      aiueoäöy
      ウ / ユ
    • yはどっちとも決められない^^;.従来の表記ではユが多いけどウの方がいいような….yをイと書くのは嫌いってことだけはいえる.
    • 違う母音が並んでいたら一つずつそのまま発音する.
      例:aukiアウキ 「オーキ」等にはならない.
    • 同じ母音が並んでいたら伸ばす.
      例:ääniアーニ 「アアニ」は違うと思う.

  • 子音の読みかた
    • 英語のアルファベットからa,i,u,e,o,yを除いた20個
    • c,x,w,zはほとんど使われない.wはvの代わりに使われることもある(ちょっと古くてかっこいいような感じ?)
    • bもあまり使われないけど上の4文字よりは使われる.
    • 子音の読みかたは単独で書くのが難しいので母音のiとuを足した形で.(iの部分7/30追記)
      bidifigihijikiliminipirisitiviwi
      ディフィスィティヴィヴィ
      budufuguhujukulumunupurusutuvuwu
      ドゥトゥ
    • ※:jiってないかも.
    • 気をつけるのはjuとtu.juはジュではなく,tuはツではない.
    • 同じ子音が二つ並んでいたら基本的に前に「ッ」を付ける.
      例:kukkaクッカ
    • mやnが二つ並んでいたら前に「ン」を付ける.
      例:mminランミン
      例:juhannusユハンヌス
    • 違う子音が並ぶパターンはこれくらいかな.
      tsッツ
      例: vatsaヴァッツァ
      l / n + jl/nにiを足す
      例: siljaスィリヤ
      r + jrはル
      例: kirjaキルヤ
      n + gnはン
      例: kengätケンガトゥ
      n / s + kn/sはン,ス
      例: Helsinkiヘルシンキ
      l / n / r / s / t + 他の子音l/n/r/s/tはル,ヌ,ル,ス,トゥ
      例: silmätスィルマトゥ
      h + 他の子音hにhの前の母音を足す
      例: ehkäエヘカ
    • 語末のsは「ス」
      例:kaunisカウニス
    • 語末のtは「トゥ」(7/30追記)
      例:silmätスィルマトゥ

  • l/n/r/h+子音に関しては私独自の考えであって根拠となる文献等はありません.
  • シ→スィに訂正7/30
  • ng,nk,sk,l/n/r/s/t+他の子音を追加7/30